2009年09月24日

名古屋市の、と場へ行ってきました。

名古屋市で、と畜をする「南部市場」へ
行ってきました。
(正しくは名古屋市中央卸売市場南部市場。)


名古屋市の、と場へ行ってきました。
「いのちの食べかた」(森達也 著)
という本で、
はじめて屠殺(とさつ)という言葉を知りました。
もう4年も前に読んだ本ですが、
「当たり前に食べているお肉は、みんなが食べられるように
 日々、誰かが仕事をしているんだなあ。」
という気持ちがずっと残っていました。

漁師さんや、農家さん、ごはん作ってくれる人には、
確かなイメージを持って
「おいしかった! ありがとう!」
と感謝できるけれど、みんながお肉を食べられるように
と畜をしてくれる人には、確かなイメージをもって
尊敬や感謝ができてるだろうか?
というような気持ちもありました。

自分のかわりに、誰かがやってくれるから、お肉が
食卓にのぼってくる。
なのに自分は、その誰かのことを知らなさすぎる。
という感覚です。


なので、機会があれば行きたいなと思っていたのでした。
今回は、和牛焼肉「勢」の伊勢社長から良い機会を
いただき、行くことができました。
ありがとうございます!

名古屋市の、と場へ行ってきました。


名古屋の南部市場は、平成19年にできたばかりです。
建物は近代的で、まわりの環境もきれいでした。
においも、あまりしません。

施設として見学者の受入れをしているので、
見学者のためのホールや、通路が配慮されています。
ちゃんと見学ができるように担当のかたが説明を
してくれます。
なんと、施設内には「調理室」があり、お料理教室なんかも
実施されているそうです。


と畜は、部分的に見学ができました。
そこで働いているかたを見ることができて
「おいしかった! ありがとう!」
の現実感がわいてきました。
例えば、魚を調理する板前さんが包丁をスーッと
いれるときに感じる「プロやわ〜。」っていう気持ちに
近いものがあります。

ただ、
ガラスできっちり仕切ってある上に、においが
全くしないので、テレビを観ているような印象に
近かったかもしれません。
もちろん、におい・音が見学者に届かないほうがいい
という考えで、そのように配慮されるのだと思います。


お肉に限らずの話ですが。
本来なら、自分がこしらえないといけないことを
自分じゃない誰かがしてくれている。
だから、便利に暮らすことができる。
そんなことが多すぎると、ものごとを自分で判断する
おおもとの立場があやしくなってくるように思います。

おいしいお肉をありがとう!っていう気持ちについて
見学前よりも、体感できる部分が増えたので
とてもいい経験になりました。

なかなか自発的に見学に行こうとは思わないので
こういった機会を与えていただいた伊勢社長に
感謝いたします!


>

Posted by るーこすずき  at 23:54 │Comments(5)

この記事へのコメント
いいですね。
機会があれば僕もいってみたいです。

本来なら、自分がこしらえないといけないことを
自分じゃない誰かがしてくれている。
だから、便利に暮らすことができる。
そんなことが多すぎると、ものごとを自分で判断する
おおもとの立場があやしくなってくるように思います。

ってところ感銘を受けました。
Posted by こいけやさん at 2009年09月25日 13:00
分かる!(見学させていただいた一人として)
「子どもに見学させたい!」って思ったよ。
経過がわかることで、働く人にも
牛や豚にも”ありがとう”っていう気持ちがわいてきたしね。
こんなチャンスをくれた勢の伊勢社長にも感謝です。
Posted by ルーコ越智 at 2009年09月25日 13:05
>こいけやさん
コメントありがとうございます!
思い描いていた、と場よりも
本当にキレイだったので
ぜひ行ってみてください♪

>ルーコ越智さん
伊勢社長には感謝ですね!
知らないと感謝することも
できませんもの。
それと、
あの内容なら、ショッキング性が低いので
大人じゃなくても見学できますよね。
Posted by るーこすずきるーこすずき at 2009年09月25日 23:36
エミューも屠殺するのですよね。羊は毛を取るだけならいいけれど、肉をいただくときは屠殺ですよね。中国では、豚などは杜と殺して血抜きの状態で、店屋の奥につるしてありました。
申し訳ないですよね。鈴木さんは、本当に食に関心を、もっていらっしゃるのですね。
エミューを飼育していると、本当にかわいいので、殺すことはできません。生きるために仕方がないことですが、こうして、私たちが生きさせていただいてるのですね。オイスカ中部研修センターでは、新入社員の研修で、ニワトリをと殺する講義がありますよ。
エミューの羽根は、研究中です。また、良いアイディアがありましたら教えてください。
Posted by グリーングラスロッツ 酒向グリーングラスロッツ 酒向 at 2009年09月29日 17:04
>酒向さま
コメントありがとうございます。
と殺については、ありがたくいただくからこそ
「なるべく痛みがないように」「なるべく無駄がでないように」「できるだけ食べる人が喜ぶように」という工夫が培われてきたのだなぁと分かりました。

私もお役に立てれば幸いです。
Posted by るーこすずきるーこすずき at 2009年09月29日 17:57
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名古屋市の、と場へ行ってきました。
    コメント(5)